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  ● 差別化を図れ!
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最近はほとんどビジネス本というやつを読まなくなって
しまったのですが、私の本棚には、以前読んでいたその手の本が
わんさか並んでおります。

で、先日ちょっと懐かしくなって、起業系の本を何冊かパラパラと
めくってみたんですね。

すると、多くの本に


 ■ 差別化を図れ!


と書いてあるんですね。

資格業であるなら、ただ単に税理士、社労士、行政書士と名乗るのではなく、
他の同業者たちとは一線を画す工夫をせよ、と。


そういえば、私も独立したばかりの頃は、差別化を図る必要性を
全く理解していなかったので、最初に取り組んだ事業は失敗して
しまいました。

その後、今やっているセミナー業に入ったのですが、
その時には差別化というものが必要だと言うことを
色々なところで聞き、自分なりにうんうん考えながら
差別化というやつに取り組んだりしてみました。


そして、名刺にその違いがわかるように工夫したり、
肩書きを色々考えてみたりしながら、試行錯誤を重ねたんですよね。


しかし、今振り返ってみると、当時私が試行錯誤していた工夫は、
差別化ではなかったんだなぁ、と思います。

そして、ビジネス本に書いてある「差別化を図る」ための説明を見ても、
ほとんどのものは、これは差別化ではないな、と感じているんです。


実際、現在の私は、当時の考えであるところの差別化を行う
工夫はほとんどしていません。

「セミナー構築アドバイザー」なる肩書きをつけてはいますが、これも
以前作った名刺のデザインに書いてあって、面倒だからそのままに
しているというだけであって、本当はもうそろそろ取っちゃおうかな、
と思っているくらいで。


では、ビジネス書に書いてある『差別化』って、
いったいなんなのでしょうか?
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  ● それは差別化ではなく……
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かなり無茶な例えをしますが、仮にあなたが牛だと思って下さい。

そして、自分の肉を売ろうとしましょう。


世間では「肉」といわれていますが、他の豚肉や鶏肉との差別化を
図るために、自分を「牛肉」と表示して売ることとしました。


さて、これは差別化が図られているでしょうか?


私は違うと思います。

なぜなら、差別とは


 ■ ある基準に基づいて、差をつけて区別すること


という意味なのですから。

ということは、もし「牛肉」と名乗ることで差別化が図られている
ということになるのであれば、他の肉に比べて上の位置に差をつけて
存在するということになります。


確かに牛肉は、豚肉や鶏肉より金額は高いかもしれません。

でも、焼き鳥を作ろうと思ったら、誰もが鶏肉を選ぶでしょうし、
ハムを作るなら、豚肉を選ぶでしょう。

私は、しゃぶしゃぶが好きで、よく家で食べるのですが、最近は
もっぱら牛肉ではなく、豚肉を選んで食べています。

肉が欲しい、と思った人の誰もが牛肉を選ぶ訳ではなく、
目的によって選ばれたり選ばれなかったりする訳です。

こういった状態は、私は差別化とは言えないと思うんです。

これは、あえていうなら


 ■ 区別化


でしょう。単純に、他の肉との境界線を明確にしているだけです。


でも、ビジネス書で語られている『差別化』って、ほとんどの場合、
この『区別化』というのと同義で語られているんですよね。

特定の分野に特化しろ、とか、オンリーワンをはかれ、とか。
乱暴に要約してしまえば、こんな感じのことが語られている訳です。


もちろん、ビジネスを行うに当たって、この区別化も、大変重要な
考え方であり、特に企業の初期段階においては、しっかりと
他社との区別を明確にしておくというのは有効です。


しかし、成功の肝は『区別化』にはありません。
成功の肝は、やはり『差別化』にあるんですよ。



では、差別化とはなんでしょうか。

本当の差別化とは、



 ★ そのジャンルの中でも、特に秀でた存在になる



ということなんです。

この「特に秀でた」という点が、ものすごく重要。


先ほどの肉の例で言えば、牛肉の中でも、A5ランクに格付けされる
様な肉になること。これが、本当の意味での『差別化』なんです。


「同じ牛肉だったら、是非あなたの牛肉を買いたい!」


とお客さんから言ってもらえる様になるのが、本当の意味での
『差別化』なんだと、私は思うんですよね。


もしあなたが起業家、または起業予備軍で、自分のビジネスを
「牛肉」と『区別化』しただけで安心していたとしたら、ぜひ、
もう一がんばりして、『A5クラスの牛肉』といった差別化を
図るためにどうしたらいいかを、是非考えてみて下さいね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ

  自分のビジネスを区別化して安心せず、差別化を図るために精進しよう!

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そういった意味で言うと、まだまだ私も「区別化」の域を抜け出せては
いないかな、と反省することしきりであります。

でも、そんな中で、このビジネスを続けてこられたのは、


 ★ 差別化した目標


を持っていたからではないかな、と思っています。

この仕事を始めた時の私は、悪習慣改善をテーマにしたセミナーを
行っていました。

その頃に、人から聞いた話は、

「セミナーは、参加者の2割ていどしか講師の話を本当に理解せず、
 そして、それを行動に移せる人はそのまた2割くらいだ」

というものでした。

ですから私は、


「ならば、参加者全員が100%結果を出すセミナーを作ってやろう!」


と思って、この仕事に取り組み始めたんです。


もちろん、この目標はいまだ達成されておりませんが、いまだに
あきらめずに取り組み続けていることで、少なくとも仕事に取り組む
想いだけは、『差別化』が図られているんじゃないかな、と思っています。

もし、当時の私が本に書いてあることだけを鵜呑みにして、
「区別化」しか図ることをしなかったら、今の自分はなかったと思います。


今、私がこれから起業する方へ、そして自分自身へアドバイス
するとしたら、こんな話になるでしょう。



  『差別化』を図ろうと一生懸命考えても、結果的に
  出来る事はせいぜい「区別化」が関の山。
  そこに時間とエネルギーを取るよりも、まずは一人の
  お客さんを獲得して、その人を圧倒的に満足させてることに
  時間とエネルギーを費やしてみよう。

  そのプロセスをしっかり行うことこそが、自分自身の差別化を生む。



今、私自身が取り組んでいることは、まさに、これであります。

お客さんから「是非あなたに!」と求められるような存在になれるよう、
お互いに頑張って行きましょうね。 
 
 

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  ● 編集後記
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先週末は某社の2日間の企業研修でしたが、その参加者の方の一人に
懐中電灯マニアの人がいました。

懐中電灯マニアの人に会うのは、私は初めてだったんですが、
その人、かなり懐中電灯について熱く語るんですよ。

初めのうちは、懐中電灯に興味なくて(普通興味ないですよね)
で、他人事のように「へぇ」と聞き流していたんですよ。


でも、その日の夜に、その人が持ってきた懐中電灯を
ずらっと並べて見せてもらったら、俄然興味が出てきて。

というのも、軍隊にも使われているような、かなりマニアックな
懐中電灯だったんで。

単3や単4電池を使った小さなボディにも関わらず、かなり明るく、
しかも、中にはいろんな仕掛けがあるものもあって。


「この懐中電灯はですね、ここをこうひねると、明るさが変わるんですよ」

「おー!! すごい!!」

「しかも、もう一回、こうひねると、なんと点滅するんです」

「おー!! おー!!! おもしろい!!」

「さらにもう一回ひねるとですね、なんとSOSのモールス信号の
 点滅を繰り返すんですよ」

「すっげー!! これ、遭難したときに便利じゃん!!」


……って、何が便利なんだか解りませんが、すっごい私、
盛り上がってしまって。

そして、なぜか今、懐中電灯が欲しくて欲しくてたまらなくなって
あっちこっちの懐中電灯通販サイトを回っているのであります。