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  ● 俺もあんな絵が描きたい!!
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自慢じゃありませんが、私は絵がとても苦手なんですよね。

美的センスというものも全くといっていいくらい無く、
人には、いつも

「美的センスは母のお腹においてきた」

と言ってきた位、めちゃくちゃ苦手なんですよね。

まあ、あまりに苦手なもんで、逆に憧れもあって、絵の描き方とか
本を色々読んだりなんかもしているんですが、それでも描けません。

ということで、半ばあきらめているんですが、最近また


「絵を描きたい!」


という想いが強くなったんですよ。しかも、今回は


「俺にも絵が描けるかも!」


という、何かこう、根拠のない自身なんかも芽生えているんですよね。

それは、ある動画に出会ったからなんです。
その動画はあとで紹介しますが、どういった内容かというと、
なんとアフロヘアーでひげもじゃなおじさんが、


  30分程度で、写実的なすてきな風景画を仕上げてしまう


というもの。

絵だけ見せられたら、一体どれだけ時間がかかったんだろうと
思ってしまうほど、素晴らしい絵を、みるみるうちに描いて
しまうんですね。

しかも、そんな素晴らしい絵を、誰でも描ける、と、その人は
言うんですよ。

そして、描いている姿と、その人の言葉を聞いていると、
本当に自分自身も描けるように思えてくるんですね。
絵を描くことが苦手だと思っている私ですら。

では、なぜおじさんの話ぷりを聞いて、ついついその気に
なってしまうのでしょう?
 
 
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  ● やる気にさせる話し方とは?
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自分の専門分野を他人に指導する際、多くの人が、ついつい


「簡単にはマスターできないぞ」


というオーラを放ちながら、指導に当たりますよね。


職人気質の文化が強い日本人特有のことなのかもしれませんが、
そう簡単にはできないんだぞ! ということをことさら強調する
文化があるように思います。


何事も「10年続けてやっと一人前」なんてこと、
よく言われるでしょ?


例えば、ウナギの蒲焼きを作ろう、なんて思ったら

「串打ち三年、捌き八年、焼きは一生だよ」

なんてこと言われてしまいますしね。


そんなに時間がかかるかと思いながら、それでも何とかやって
みようと取り組んでみたものの、あまりにしんどくてやめたくなり、
途中で投げだそうとすると「石の上にも三年」と言って
たしなめられますし。

このほど左様に、ひとつのものをマスターするのが難しいと言うことを
ことさら強調する風潮があるように思います。


確かに、ひとつことを極めていくのは、早々簡単なことではありません。

生半可な気持ちで取り組むくらいなら、初めからやるな、と
言いたくなる気持ちも、解らないでもありません。


私自身、講師の方向けにセミナーを行っていますが、
以前はメッセージとして、どこか職人気質的な
敷居の高いメッセージを発していました。


しかし、今回登場したアフロのおじさんは、そういったオーラは一切
ありませんでした。もう、終始徹底して


 ■ いかに簡単に描けるか


ということを、色々な言葉にして言い続けているんですね。
また、自由に書いて良い、失敗してもいい、という言葉を
とにかく、何回も言い続けているんです。

その言葉を聞いていると、本当に絵が苦手な自分でも
なんか書けそうな気がしてくるんですよね。


何事も、マスターするためには、長い時間が必要とされることは
事実でしょう。

しかし、それをマスターするためには、


 ■ まずは一歩を踏み出す


ということが、絶対に必要なプロセスになります。

その必要な最初の一歩を、悲壮な覚悟を持ってやる必要が
果たしてあるのか、私は疑問に思うのです。

それよりも、まずは一歩を踏み出してみて、そこから
やり続けるかどうかを決めてもいいんじゃないかと
思うんですよね。

おそらく、厳しいことを最初から言う人たちは


 ■ その人の本気さ加減を試している


というつもりなんだろうと思うんですよ。

もちろん本気という気持ちは大切です。

でも、全くこれから始めようとする人が、果たして
どれだけ最初から本気の気持ちを持てるのでしょうか。

私自身、今の仕事を始めるにあたり、自分なりにはそれなりに
一生懸命だったけれども、今の自分から見たら、どこまで本気に
取り組んだかどうかは怪しいものです。

少なくとも、今の自分の方が、あのときの自分より何百倍も
本気で仕事に取り組んでいるでしょう。


つまり、私が思うに


 ★ 本気さはあゆみを進めていくうちに育っていくもの


だと思うんですよね。

であるなら、一歩を踏み出す人を指導する場合は、
その人の本気さをまず問うのではなく、


 ★ まずは一歩を踏み出させ、そのあゆみの中で本気を育てる


ことこそが必要なのではないかと、私は想うんです。

それはつまり、指導者が偉そうに「10年やって一人前」と
説教するのではなく、指導される側が


 「一人前になるまで、何年かかっても頑張りますよ!!」


と、自発的に言ってくるように、本気さを育てていく
という想いこそが、指導者にとって大切なものなんじゃないかと、
私は想うんですよね。


 
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           今日のトーク術・まとめ

 最初の一歩を気持ちよく踏み出させ、その歩みの中で本気さを育てよう!

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では、本気さを育てるための、最初の一歩を踏み出させるためには、
簡単だ、失敗なんか無い、といった、敷居の低い言葉を伝えさえ
すればいいのでしょうか。

実は、これだけでは片手落ちなんですよね。

アフロのおじさんは、確かに、言葉で敷居の低い言葉を
連発していました。

しかし、それと同時に、


 ★ 終始楽しくて仕方がないという雰囲気


で、絵を描き続けていたんですね。

もう、本当に絵を描くのが好きで好きでたまらない、
という雰囲気を前進で表現しながら、敷居の低い言葉を
発信していたんです。

そして、そういう雰囲気と敷居の低い言葉を伝えながら、


 ★ 是非あなたも、この楽しさ、喜びを味わって欲しい


というメッセージを、発し続けていたんですね。


人に自分のスキルを伝えるためには、まずマインド作りが必要です。

そのマインドを相手に植え付けるためには、


 ★ あなた自身がいかにやり甲斐を感じて仕事に取り組んでいるか


を、まず伝えることが重要ではないでしょうか。

あなたが相手に本気さを求める前に、あなたの本気さを、
魅力的に表現し、その


 ★ 本気で取り組むことの喜びを相手に感じさせる


わけです。

そういう気持ちで指導に携われば、本当に本気であなたから学びたい
という人がたくさん現れるんじゃないでしょうか。

昔は私も「講師なめんなよ」的な雰囲気で指導をしていましたが、
最近では、すっかりこういった雰囲気はなくなり、とにかく楽しく
講師業に取り組みながら、


「講師ほど楽しくやり甲斐のある仕事はないですよ!」


というメッセージを発信するようにしています。

そして、今振り返ってみてみると、明らかに以前よりも今の方が、
きちんと自分のメッセージを受け止めて、結果を出してくれる人が
増えてきているんですよね。

もしあなたが指導者の立場にいらっしゃるなら、是非こういった
考え方も、参考にしてみてくださいね。



そして、もしそういう、相手をやる気にさせるような指導が
出来るようになりたい、と思う方は、是非こちらのセミナーにも
参加してみてくださいね。

 → http://sp.m-stn.com/chk/080519.htm
 
 

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  ● 編集後記
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早々、大切なことを伝え忘れていました。

このアフロおじさん、ロブ・ロスという方で、日本でも10年前に
「ボブの絵画教室」というタイトルで放送されていたそうですね。

以下、動画が見られるサイトです。
ボブ・ロスって誰? という人は、是非見てください。
きっと驚きますよ!

ボブ・ロスの絵画教室
 → http://cross-breed.com/archives/200702282257.php

  ※ページの中程に、動画が3つあります。


この方、1995年に、52歳という若さでなくなってしまった
様ですが、最近また注目され始めているようで、最近はDVDも
発売されていているようです。


  ボブ・ロス THE JOY OF PAINTING1DVD-BOX
  価格:¥ 8,574(定価:¥ 9,999)
  http://www.amazon.co.jp/dp/B000M7FT34/ref=nosim/?tag=mizuno0e-22


このほかにもDVDボックスが3種類出ていますが、私は4種類の
DVDボックス、全部大人買いしてしまいました。


そして、きっと近々、油絵セットとイーゼルが、私の事務所に
お目見えすることでしょう。

かみさん、また文句言うだろうなぁ……