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  ● 指導か制裁か
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大相撲の陸奥部屋で、親方と先輩力士が、若い力士を竹刀やお玉で
殴り、に怪我をさせたということで、今日のテレビであれこれ取り
上げられていましたね。

テレビのコメンテーターたちは、


「これは、指導か、制裁か」

という論点と、

「どこまでの行為が許されるのか」

という論点で、あれこれ話をされていました。


金属バットはいけないが、竹刀まではいいんじゃないか、とか。

いやいや、暴力はいけない、とか。


そんな話を聞いていて、私は、とある番組のことを思い出しました。

それは、スマップの香取慎吾君とキャイーンがメインをつとめる
バラエティ番組。

そのときの内容は、自衛隊のアイドルに会いに行こう、ということで、
確か陸上自衛隊のアイドルに会うために、体験入隊をする、という
ことで番組が進んで行きました。

ご想像の通り、自衛隊は厳しい世界であります。

テレビの前では、当然のことながら、体験入隊をした彼らが
上官からしごかれるシーンを期待しますよね。
だってバラエティー番組なんだし。


もちろん、その期待に違わず、彼らはしごかれるのであります。

まず一発目は、指定された時間に、迷彩服に着替えて集合しろと
言われるのですが、モタモタしていて時間に間に合わずに
だらだらと集まったときのこと。

当然ながら、上官から檄が飛びます。

「遅いぞ! 何をやっているんだ!」

そして、厳しい指導を受けますが、さて、その指導とは、
一体どんなものだったと思いますか?
 
 
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  ● 方法論を選択する前に
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人を指導するとき、特に叱るという方向での指導するにあたり、
今回のように、方法論が争点になるケースが多いようですね。

今回も、金属バットや瓶ビールはまずいが、竹刀だったら
許されるのではないか、とか、指導を行った道具について
議論されたりしていました。


しかし、方法の是非を論じる以前に、もう少し考える
ところがあるように、私は想うんですよね。

それは、なにかといえば、


 ■ 指導するものとされるものとの人間関係


ではないでしょうか。


この人間関係が、きちんと出来上がっていれば、例え
怪我をするような指導をしたとしても、指導を受けた方は
納得してそれを受けるでしょう。

例えが適切ではないかもしれませんが、ヤクザの世界では
暴力的指導は日常茶飯事でありますが、お互い納得ずくで
その指導が行われているわけですし。

今の時代も、おそらくは体罰を行う教師がいるのではないかと
思いますが、そういった指導法が問題になるケースとならない
ケースがあるのは、この両者の人間関係がしっかり作られて
いるかどうかにかかっているのではないかと思います。


……と書くと、人間関係さえ出来ていれば、暴力的指導は
許されるとでもいいたいのか、というツッコミを受けるかも
しれませんね。

ということで、もう少し考えを深めて行きますが、そもそも
【指導】とはなんでしょうか。


文字で書いたとおりに理解をするならば、指し示し、そして
導くということですよね。

さて、では暴力的行為を行うことは、指導といえるでしょうか。

確かに、こうするな、ああするな、という相手の考え・行動を
正すために、暴力をふるうことで、【導く】ことは出来るかも
しれませんね。


しかし、どこに向かうのか、はっきり【指し示す】ことが
出来ているかといえば、たいていの場合、そこは欠けているケースが
多いように見受けられます。

また、指導する側が、きちんと向かうべき道を指し示すことが
出来ていたとしても、指導される側の方が、暴力に気持ちが
向きすぎていて、指導する側が指し示すものに気づかない
ケースも、よくあります。

ということは、暴力的指導は、指導という点では、あまり効果が
ないケースが多いということなんでしょうね。


しかし、指導の中では、時には罰を与える必要もあるでしょう。
そういった場合、どうしたらいいのか。

その答えのひとつが、先に挙げた自衛隊の指導方法です。


慎吾君やキャイーンが後れて集合したとき、上官は


「集合が遅い! 腕立て伏せ始め!!」


と言いました。

注目のポイントは


 ★ 上官が直接手を下さない


ということ。直接下さずに肉体的な罰を与えたわけです。

さらに驚いたのは、次の上官の行動。

なんと、一緒に腕立て伏せを始めたんですね。

つまり、


 ★ 上官も同時に苦痛を受ける


という状況を創り上げたんです。


これは素晴らしい指導方法だと思います。

なぜなら、罰を与える様な行為を行ったとき、指導される
相手が本当に自分の行為に対して反省していないケースも、
結構あるんですよ。

仮に反省していたとしても、一方的に罰を受けると、反省以上に
不快感や憎しみを、指導者に向けてしまいがちになりますよね。

だから、直接手を出さずに体罰を行う必要があるわけです。

さらに、自分の犯したミスに対して、上官も同時に
その苦しみを受けるという姿勢を見せることで、
自分の行為で人を苦しめてしまったという反省の意識を
持たせるとともに、上に立つものの姿勢を見せる。

罰を与えて、間違った道を正しつつ、上に立つ人間の
姿勢を見せて、あるべき姿を指し示すことを、このやり方で
同時に行っているわけです。


この指導方法、相撲界ももちろん、私たちも、是非見習いたい
ですね。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ

  向かうべきところを指し示し、行為を正し導けるような指導をしよう!

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そういえば、暴力的指導ということで、もうひとり有名な
人として、「スクールウォーズ」で山下真司さんが演じた
滝沢先生がいます。

彼も、よく生徒たちを殴っていましたね。
私は熱心に見ていたクチではないですが、まあ毎週欠かさず
殴っていたんじゃないかと記憶しています。


ただ、彼は殴る前に、必ず殴る理由を説明し、そして、泣きながら
殴っていたんじゃないでしょうか。

これもひとつ参考になりますよね。

いきなり殴ったあとで、何で殴ったかを説明しても、もう最初に
殴った段階で、ほとんどの場合聞く耳持たない状態になってしまいます。

しかし、じっくり理由を聞かせて、その上で「これからお前を殴る」
という話になると、当人も納得して罰を受けることが出来ますよね。

また、殴る彼自身も、大きな痛みや苦しみを持って殴っていると
いうことを、泣くという行為で相手と分かち合っている訳です。

なるほど、あの滝沢先生の行為は、そういう意味だったのか、と、
このメルマガを書いていて思いました。


ということで、叱るという指導は


 ★ 叱る痛みをお互いに分かち合うこと


が、とても大切なことなのかもしれませんね。
 
 

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  ● 編集後記
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家のテレビ、地デジにしたんですが、どうも電波が弱いのか、
TBSとテレビ東京が映らないんですよね。

何か手はないか、と、電気屋さんに行って聞いたところ、
ブースターを使ってみたらどうか、といわれました。

ブースターとは、弱い電波を増幅してくれる機械のこと。

1万円と値は張りましたが、これで全局見られるならば、
と思い、意を決して購入。


早速自宅に帰って 取り付けてみたところ、ほとんど効果が
ありません。


店員さんは、これを使えば電波感度が2,30目盛りはあがると
言っていたのに、4,5目盛りしかあがりません。

一体どうしたものか。返品は聞くのか。
それより、このまま2011年を迎えると、TBSとテレビ東京は
もう見られなくなってしまうのか。

しばらく試行錯誤が続きそうです。