おはようございます。水野です。


さて今日は、最近ニュースで話題になっている、とあるプロ野球選手
についてお話ししたいと思います。


では、早速参りましょう!
 
 
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  ● 女性のプロ野球選手誕生!
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今朝のニュースで、かなり露出していたのが、

「16歳の女子高生、プロ野球センスとなる」

というお話でした。

実は、この高校生、私の友人である佐藤さんという方が
勤めている高校の生徒なんです。

私自身も、この高校には結構なご縁を頂いていまして、
昨年の2月15日に、この高校で1年生に向けて講演を
させて頂いたんですよね。

実はこの高校、3年前までは、あまり良い学校とはいえなくて、
偏差値も低く、進学率も良くなかったそうです。

生徒たちもすさんでいて、先生も生徒たちを伸ばそうということなど、
あきらめていたような状態。

しかし、その3年後、進学率も大きく上がり、生徒たちも
イキイキと、しかもみなと協調性を盛って学校生活を過ごし、
クラブ活動でも、文化系、体育会系共に、色々な記録を
打ち立てるようになったそうです。

私自身も、講演のために学校に伺ったとき、生徒たちをみた
印象は、それほど良いものではありませんでした。

授業も後ろの方はまともに聞いていない子も、少なくありません
でしたし、学校も、それほどきれいとはいえない状態。

「これでも、ずいぶんと良くなったんですよ」

と、学校を案内してくれた佐藤さんは、笑いながら説明してくれました。

あれから、1年と9ヶ月。

学校は大きく変わり、女性プロ野球選手まで誕生する学校に
なってしまいました。


実は、学校がここまで大きく変わったきっかけとなったのは、
佐藤さんが3年前から、学校改革に密かに取り組み続けた
ことなんです。

私は、3年前からずっとその聞いていましたし、私が講演に
呼ばれたのも、その学校改革の一環でしたから、今回のことは
本当に人ごとでなく、自分のことのようにうれしくなってしまう
んですよね。

という事で、今日はこの改革の裏話の一部を、皆さんにちょっと
お話ししたいと思います。
 
 
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  ● 組織を変えるときは、どこから手をつけるのか
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組織を変えるとき、一般的によく言われていることは


 ■ 上から変わらなければ、組織は変わらない


というもの。

私のように社会人教育の現場にいる人間たちは、
こう考えている人も多いことでしょう。

確かにこれは正論であるし、それが筋だと私も思います。

でも、現実レベルの話では、


 ■ 上が変わることは、かなり難しい


というのも事実であります。

社会人生活数十年の中で、茶渋のようにこびりついてしまった
考え方や生き方を、変えろといってもそう簡単には変えられるわけ
ありません。


企業研修でも、一番結果を出すことが難しいものは、管理職研修
では無いかな、と思います。

ですから、理想としては上からの改革でありますが、事実上それは
ほぼ不可能なんですよね。

佐藤さんが川崎北高校に着任したのは3年前のこと。
彼は、先生ではなく、いち事務職員でした。

いち職員なのに、この学校をみて何とかしなければ、と思った
そうです。

そんな彼が着手したのは、先生の改革ではなく、生徒への
アプローチ。

徹底的に生徒たちに対して声を掛け、話を聞かせ、相談に乗りながら、
彼らに対して、メッセージを発信し続けたのです。

当然、先生との対立や軋轢もあったことでしょう。

でも、そんな事にめげることなく、とにかく徹底して


 ★ 先生ではなく、生徒を変えること


に力を注いだそうです。

その結果、やる気が無く、態度も悪かった生徒たちが、
徐々に変わり始め、同級生たちと力を合わせながら、
後輩の面倒をみていくような、そんな生徒に育ったそうです。

もしここで、先生を変えなければ学校は変わらない、という思いで
先生を変えることに力を注いでいたら、きっとこんな結果には
ならなかったと思います。


結果を生み出すためには、こうあるべきという筋論にこだわる
ことではなく、

 ★ 変われるところから変わっていく

という意識を持って、その部分に力を注ぎきることが
重要なことなのではないかと思います。


私自身、最初のうちは、

「組織は上から変わるもの」

と考えていました。


しかし、現実的な対処としては、膠着した年配の人たちの
考えを変えるよりは、若い世代の意識を変えていくこと
の方が、結果は出やすい、と考えています。

実際に、研修などで若い世代の人たちに、自分の意志で自分の
人生を開いていくことを説いた上で、その考え方を伝えていくと、
上司や会社の環境などを言い訳にせずに、自分に課された課題に
取り組んでいこうというモチベーションが生まれるようです。

正論・筋論にこだわって、結果が出ない人は、ぜひ、求める結果を
見据えて、出来る事に取り組んでみましょう。

特に

「上が変わらなければ会社は変わらない」

と文句や不満を持っている人は、まず自分から変わり、そして
自分の周りの人に働きかけてみては如何でしょうか。
 
 
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           今日のトーク術・まとめ

   筋論を振りかざさずに、出来るところから変えていこう!

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私自身、「○○が変わらないとダメだ」といっていた時期には、
自分の人生が思い通りになりませんでした。

また、「これは自分の仕事の範疇じゃないから」と思って動いて
いたときも、やはり思い通りの結果を得ることは出来ませんでした。

最近は、そういった意識はかなり無くなってきましたが、やはり
自分が口を出してはいけないかなあ、と思ってしまうところは
ついつい遠慮してしまいます。

しかし、佐藤さんは、だたのいち事務職員であるにもかかわらず、
学校改革を思い立ち、そこに向けて行動し続けたんですね。

本当に、凄いなあ、と思いますね。素直に。

きっと、普通だったらめげそうになってしまうようなことも、
一杯あったと思います。

そんなところを堪えて、素晴らしい学校にしてきたという事は
本当に頭が下がります。

そういえば、私に対して講演の依頼をしてきたときの依頼内容は、

「水野さんみたいなだめな人でも、ここまで変われるということを
 見せてやっていただけないでしょうか」

というもの。よく考えたら、かなり失礼な依頼ですな(汗)。

でも、鳴かず飛ばずでのたくっていたときからのお付き合いなんで、
だめなときの私もよく知っているからこその依頼だったのでしょう。


自分自身にリーダーシップを発揮すれば、自分はいつでも変われる。

研修で伝えている、このコアメッセージは、佐藤さんから依頼を
受けた、この講演がヒントになって生まれたものでした。

佐藤さん、素晴らしい機会をありがとう。
そして、本当におめでとうございます!!

私も、自分のフィールドで、一生懸命イキイキ働く大人作りに
頑張って取り組みますよ!!
 
 

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  ● 編集後記
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しかし、今回の話は、本当にうれしかった。

人を育てるという仕事って、本当に大変なことの方が多いけど、
それでも、時々、こんなうれしいことが起きたりすると、もう
今までの苦労なんか吹っ飛んでしまうでしょうね。

しかし、佐藤さんは、事務員とはいえ、毎日生徒とふれあえるので、
そういった点はうらやましいですね。

企業研修などでは、1,2日だけのお付き合いで終わってしまうことの
方が多いので、その後どうなったか、様子がうかがえないことも多々
あり、若干の寂しさを感じます。

一応、受講して下さった方たちには、このメルマガをご紹介している
ので、私に感心がある人は、このメルマガを通じてお付き合いがある
とはいえますが、あくまで一方通行ですからね。

時々メールを下さる方も何人かいらっしゃいますが、間近で
変わっていく様子を見るのも、きっとまた格別なものがある
のでしょうね。

こういう事をうらやましがるというところをみると、
やっぱり私は教育者の気持ちが強いんだろうな、と
つくづく思いますです。
 
 


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